歯の健康は「予防」が鍵!定期検診・クリーニングの適切な頻度とだいじな習慣

なぜ「歯医者は痛くなってから行く場所」ではいけないのか?
多くの人にとって、歯医者は「虫歯が痛む」「歯茎から血が出る」といった自覚症状が出た時に初めて訪れる場所かもしれません。
しかし、歯の健康を維持し、生涯にわたって自分の歯で美味しく食事を楽しむためには、この考え方を根本から変える必要があります。
歯周病や虫歯は、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。
例えば、歯周ポケットが深くなり、歯周病菌が骨を溶かし始めていても、痛みを感じることは稀です。痛みを感じる頃には、病状がかなり進行してしまっており、抜歯せざるを得ない状況に陥ることも珍しくありません。
大切なのは、症状が出る前の「予防」です。そして、その予防の中心となるのが、歯科医院での定期検診とプロフェッショナルなクリーニングなのです。
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定期検診でわかること、クリーニングでできること
定期検診は、単に歯のクリーニングをするだけでなく、お口の中全体の健康状態を総合的にチェックする大切な機会です。
定期検診で確認する重要ポイント
虫歯のチェック:
初期の虫歯は、自分では見つけにくいものです。歯科医師は、専用の器具やレントゲンを用いて、歯と歯の間や被せ物の下など、見えにくい部分の小さな虫歯も早期に発見します。
歯周病の進行度チェック:
プローブという細い器具を使い、歯周ポケットの深さを測定します。この数値は歯周病の進行度を示す重要な指標であり、出血の有無と合わせて歯茎の状態を評価します。
噛み合わせの状態:
噛み合わせが悪いと、特定の歯に過剰な負担がかかり、歯のすり減りやひび割れ、顎関節症の原因になることがあります。定期的にチェックすることで、将来的なトラブルを未然に防ぎます。
詰め物・被せ物の状態:
古い詰め物や被せ物は、劣化して隙間ができ、そこから細菌が侵入して二次的な虫歯を引き起こすことがあります。定期的にチェックし、必要に応じて修理や交換を行います。
歯科医院のクリーニングでしかできないこと
ご自宅での毎日の歯磨きは非常に重要ですが、それだけでは除去できない汚れがあります。特に以下の二つは、プロによるクリーニングが必要です。
歯石の除去:
歯周病菌の温床となるプラーク(歯垢)が石灰化して歯石になります。歯石は非常に硬く、歯ブラシでは取り除くことができません。専用の器具(超音波スケーラーなど)を使って、歯と歯茎の間、歯周ポケット内部の歯石を徹底的に除去します。
バイオフィルムの破壊:
歯の表面に付着するネバネバとした細菌の塊バイオフィルムは、歯周病菌が薬剤に対して抵抗力を持つようになり、抗菌剤の効果を低下させます。クリーニングでは、このバイオフィルムを物理的に破壊し、除去します。
適切な検診・クリーニングの頻度とは?
では、一体どれくらいの頻度で歯科医院に通えばよいのでしょうか?
一般的に推奨されるのは、3ヶ月から6ヶ月に一度です。この頻度には、科学的根拠があります。
歯周病菌などの細菌は、約3ヶ月で再び活動が活発になり、歯石が形成され始めます。
したがって、3ヶ月に一度のクリーニングは、細菌が歯周病を本格的に進行させる前に、リセットするのに最適なタイミングと言えます。
ただし、お口の状態は人それぞれです。
歯科医師や歯科衛生士と相談し、個々のリスクに応じた頻度を決定することが最も重要です。
リスクが高い人(歯周病が進行している、喫煙習慣がある、糖尿病などの全身疾患がある、歯並びが悪い、唾液の量が少ないなど)
3ヶ月に一度の受診が推奨されます。口腔内の状態によっては3ヶ月よりも短い頻度でクリーニングを受ける必要がある場合もあります。
リスクが低い人(過去に大きな虫歯や歯周病の経験がなく、日々のセルフケアが完璧にできている人)
半年に一度は検診を受けることで、小さな異変を早期に発見し、健康な状態を維持できます。
この判断はご自身では行わず、必ず歯科医院で判断を仰ぐようにしてください。
毎日のセルフケアとの「黄金バランス」
歯科医院でのプロフェッショナルなケアが、歯の健康を維持するための「要」であるならば、毎日の丁寧なセルフケアは、その効果を最大限に引き出すための「基盤」です。
歯ブラシだけでは不十分: 歯ブラシが届く範囲は、歯の表面積の約60%に過ぎないと言われています。
歯ブラシの届かない歯と歯の間、歯周ポケットの入り口などには、歯間ブラシやデンタルフロス、ワンタフトブラシなどを併用することが不可欠です。
歯周病菌を洗い流す: 洗口液やデンタルリンスも、歯周病菌を洗い流し、口内環境を清潔に保つために有効です。
歯科医院で「磨き残しができやすい場所」を教えてもらい、それに合わせたセルフケアの習慣を身につけることが、病気の再発を防ぐ最も効果的な方法です。
歯を一生涯大事にするために今日から出来ること
歯の定期検診・クリーニングは、単なる「治療」ではなく、未来の自分の歯を守るための「投資」です。
歯周病や虫歯は、放っておくとどんどん進行し、最終的には歯を失うという取り返しのつかない結果を招きます。一度失った歯は二度と元には戻りません。
「歯は一生もの」と言いますが、それは単に生えてきたら終わり、ということではありません。毎日の丁寧なセルフケアと、歯科医院での定期的なプロのケア、この二つを両輪として継続することで、初めて「一生涯、自分の歯で過ごす」という目標が現実のものとなります。
今日から「痛くなる前」の予防歯科を始め、健康で美しい歯を未来へと繋いでいきましょう。
群馬県太田市で歯のクリーニングをご希望ならスマイルデンタルへご相談ください。
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